多眼ステレオ画像を用いた高速平面パラメータ推定と仮想焦点面画像生成への応用(画像認識,コンピュータビジョン)
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概要
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ステレオ画像を用いて空間中の平面姿勢パラメータを求める技術は,実物体のモデリングやロボットナビゲーションなどの様々なアプリケーションに応用できる有用な技術である.本論文では,多眼ステレオ画像を用いて,高精度な平面パラメータを高速かつ安定に推定する手法を提案する.提案手法では, 2眼ステレオ画像を用いた高速直接法を多眼カメラに拡張して定式化を行う.この定式化により,従来法よりも約7倍の高速化を実現できる.ただし,多数の画像ペアを利用した場合,画像ペア数に比例して計算コストが大きくなるだけでなく,収束の遅さや推定の失敗を引き起こすことがある.そこで,提案手法では,まず,最適化における収束の安定性に有利な一つの画像ペアを選択して推定する.この選択では,高速直接法によって導かれるヘッセ行列の条件数が最少となる画像ペアを選択する.次いで,その結果を初期値とした全画像による推定を行う.この2ステップの推定により, 2眼による推定の速さと多眼による高い推定精度を併せ持つアルゴリズムを実現できる.更に,ステレオ画像による平面パラメータ推定は,ステレオ画像間の平面射影変換パラメータの推定であることから,本論文では,提案手法を応用して,多眼ステレオ画像からユーザが指定した領域に焦点を合わせた仮想焦点面画像を高速に生成する.提案手法の有効性を合成画像を用いた実験を通じて示すとともに,実画像を利用した仮想焦点面画像生成の結果を示す.
- 2009-05-01
著者
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