ステレオ画像からの道路平面に対する射影変換行列の導出

概要

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自律走行車を実現するにあたり, 走行環境の認識は, 移動車を走行路に沿って誘導するために必要な技術であり, 従来から様々な手法が提案されている. しかし, これらの手法では, 一般に道路の関連知識を利用するため, 高速道路などの限定された道路では有効であるが, 一般道路のように, 白線や横断歩道の有無が変化したり, 障害物などによって白線が隠されたりするような場合には, 道路領域を正確に抽出することは困難である. そこで, 筆者らは, 道路領域の抽出に対し, ステレオ画像を用いて道路平面を抽出する手法を提案する. 本手法では, 道路を近似的に平面であると仮定し, 道路平面をステレオ画像間の射影変換行列で表現し, この射影変換行列をステレオ画像から自動的に導出することで道路領域の抽出を行う. また, 本手法では, カメラ間やカメラと道路平面間の幾何学的関係を表す各種パラメータは事前に知る必要がない. 本論文では主に, 道路平面に対する射影変換行列の自動導出法について詳しく述べる. 実画像に対し本手法を適用した結果, 本手法が射影変換行列の導出に対し有効であることが示された.
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-11-27