教育番組の画像構成と視聴者の満足感の関連
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概要
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本研究は、メディア教育開発センターで過去15年間に行われた、視聴覚メディアにおける情報の送り手と受け手の相互作用に関する研究プロジェクトの一環である。本稿では、教育番組の画像構成と視聴者の満足感の関連について報告した。画像構成の分析として、放送大学学生動態調査をもとに、満足感の高い番組(B)群と低い番組(W)群の画像構成を比較した。人、メディア、場面の3次元で分析した結果、B群の番組はW群の番組に比べて画像情報が豊富(多様な人物の登場、動画、静止画、実物などの提示、ロケ場面の多用)であることが明らかになった。視聴者反応の分析では、大学院生にビデオプリンターに印刷した番組を提示し、B、Wの判定と理由を聞いた。その結果、満足感の判定理由として、場面の変化、メディア特性の活用、講師の視線・表情、登場人物の多様性などがあげられた。画像構成と視聴者反応の分析を総合し、豊富な画像情報、変化、具体的提示、講師の視線・表情などを満足感の要因としてあげることができた。研究法としては、ビデオフレームアルバムによる画像の同時提示が送り手、受け手両要因の分析に有用であることが示された。また、画像分析の方法として個別的分析法を試みた。各番組の構成要素の出現率を3次元で統合することにより、BとWの番組の特徴が明確にとらえられた。以上の結果をふまえ、本研究を含むメディア教育研究の展望について考察した。
- 放送大学の論文
著者
-
伊藤 秀子
メディア教育開発センター
-
井出 定利
メディア教育開発センター
-
大塚 雄作
メディア教育開発センター
-
大塚 雄作
京都大学高等教育研究開発推進センター
-
伊藤 秀子
(独)メディア教育開発センター研究開発部
-
三尾 忠男
メディア教育開発センター研究開発部
-
三尾 忠男
早稲田大学 教育・総合科学研究院
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