注意欠陥/多動性障害児における反応の実行ならびに抑制の自己制御の検討 : 連続遂行課題の遂行成績から
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概要
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注意欠陥/多動性障害(ADHD)児における反応の自己制御の困難さについて実験課題を用いて検討した。19名のADHD児と27名の健常児に警告刺激直後の標的に反応を求める連続遂行課題(CPT)の刺激間隔(ISI)を変化させ反応抑制の負荷を高めた課題を実施し、成績を比較した。発達を考慮し、いずれの対象児群も平均年齢約9歳の年少群と11歳の年長群に分けた。ADHD児は健常児より標的に正しく反応したヒット率が低く、標的以外に反応したフォールス・アラームが多かった。ADHD児の警告直後の非標的に対するフォールス・アラームはISIの延長に伴い増加し、これは特に年少群に顕著であった。また、短いISIでいずれの対象児も反応時間が延長した。これらの結果はADHD児における運動反応の自己制御は健常児の発達より遅れて推移し、時間的な予期が妨げられる状況では自己制御はより困難になることを示すものと考えられた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2001-01-31
著者
-
川久保 友紀
東京大学医学系研究科
-
前川 久男
筑波大学
-
前川 久男
筑波大学心身障害学系
-
前川 久男
Graduate School Of Comprehensive Human Science University Of Tsukuba
-
岡崎 慎治
Graduate School Of Comprehensive Human Science University Of Tsukuba
-
岡崎 慎治
中部学院大学 人間福祉学部
-
細川 美由紀
筑波大学心身障害学研究科
-
川久保 友紀
筑波大学心身障害学研究科
-
岡崎 慎治
日本学術振興会
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