知的障害者に対する態度に関する文献研究 : 態度の多次元的研究に焦点をあてて(I.教育科学系)

概要

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知的障害者に対する態度の多次元的研究に焦点をあてて文献の概観を行い,態度研究の今後の方向性について検討を行った。まず,知的障害者に対する態度が多次元的であることを確認するために,先行諸研究において抽出された次元(因子)について調べた。各研究において抽出された次元は,内容別に,I.好意-非好意,II.肯定-否定,III.統合-分離,IV.社会的距離,V.ノーマライゼーション,VI.原因論,VII.能力・性格の7カテゴリーに分類することができた。次に,性,接触経験などの要因が,態度次元に影響を及ぼしているのかどうかについて調べた。その結果,男性よりは女性が,また,接触経験が有る人の方が無い人よりも,多くの次元で好意的であることがわかった。最後に,複数の要因が複雑にからみ合って複数の態度次元にさまざまな形で影響を及ぼしながら,態度形成がなされることを分析検討するための1つの手法として,共分散構造分析法が有効となるのではないか,ということを示した。
千葉大学の論文
2006-02-28