古式泡盛製法(シー汁浸漬法)によるコウジの特徴

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概要

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古式泡盛製法であるシー汁浸漬による泡盛醸造の特徴を調べるため,この浸漬米を用いて製麹を行ない,通常の浸漬を行なった麹と比較した。その結果,麹の品温上昇は通常麹に比べて遅く,出麹の状貌はハゼまわりが少なく,胞子着生も少なかったがハゼ込みは通常麹と変わらなかった。しかし麹の酸度,グルコアミラーゼ,酸性プロテアーゼ,酸性カルボキシペプチダーゼ,リパーゼなどの酵素活性および麹菌体量はいずれも通常麹に比べて低かった。α-アミラーゼ活性(pH 5.0)のみは通常麹と比べて8%高かった。シー汁浸漬麹の遊離アミノ酸含量は通常麹と比べて30%程度少なかったが,アミノ酸組成比は変化していなかった。以上の結果より,シー汁浸漬麹は品温上昇が抑制され,菌体増殖,酵素活性およびアミノ酸含量の低い麹になり,通常の麹とは性質が大きく異なることが明らかになった。
東京農業大学の論文
2005-03-20

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