サンドイッチ法による雑草および薬用植物のアレロパシー活性の検索
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概要
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サンドイッチ法は寒天培地中に包埋した供試植物の乾燥葉から浸出する物質のアレロパシー活性を, 寒天培地上に播種した検定植物の種子根等の伸長抑制程度から判定する方法である。この方法によって, 広島県立大学キャンパスおよび広島大学医学部薬用植物園内で採取した雑草・薬用植物計152種のレタスに対するアレロパシー活性を検定した。その結果, カタバミ, ヒメスイバ, イシミカワ, ヤブラン, メギ, ショウジョウパカマがレタス根長の伸長程度(対照区比)10〜20%と強いアレロパシー活性を示した。上記のような強いアレロパシー活性の認められたもの23種を供試植物とし, 検定植物としてレタスの他にアカクローバー, キュウリおよびイネの4種を用い, サンドイッチ法によって供試植物のアレロパシー活性を検討した。得られたデータの主成分分析の結果, 50%の寄与率を持つ第1主成分は4種の検定植物が共通して示すアレロパシーに対する感受性を表し, かつ検定植物中レタスで最も高い第1主成分の因子負荷量が得られた。これより, サンドイッチ法の検定植物として従来用いられているレタスが適当であることが示唆された。また, 26%の寄与率をもつ第2主成分は, 検定植物のレタス・アカクローバーとキュウリ・イネとで同一物質に対して異なる感受性の方向を示すと考えられた。このことから検定植物間で選択性をもつアレロパシー物質の存在が推定された。
- 日本雑草学会の論文
- 1998-10-30
著者
-
玉置 雅彦
広島県立大学生物資源学部
-
神田 博史
広島大学医学部
-
猪谷 富雄
県立広島大学生命環境学部
-
藤井 義晴
(独)農業環境技術研究所
-
猪谷 富雄
広島県立大学
-
藤井 義晴
独立行政法人農業環境技術研究所
-
玉置 雅彦
明治大学農学部
-
藤井 義晴
農林水産省農業環境技術研究所
-
平井 健一郎
広島県立大学生物資源学部
-
猪谷 富雄
広島県立大学生物資源学部
-
猪谷 富雄
広島県立大
-
猪谷 富雄
広島県大
-
神田 博史
Institute Of Pharmaceutical Sciences Hiroshima University School Of Medicine
-
神田 博史
広島大学医学部付属薬用植物園
-
平井 健一郎
広島県立大学生物資源学部:(現)広島市植物公園
-
玉置 雅彦
明治大学
-
神田 博史
広島大 大学院医歯薬学総合研究科 薬用植物園
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