視覚運動情報の局所的および大域的相互作用に関する考察
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概要
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人間の統合運動知覚には,RDK刺激でみられる大域的運動統合と,LPD刺激で生じる局所的運動統合の二種類の存在が知られている.しかし,この二つの運動統合機構の関係は,いまだ明らかになっていない.本研究では,RDK刺激と,このRDKのドット配置のみを変更したLPD刺激,およびLPDの各ドット対の統合運動を単一のドット運動で置き換えた刺激の三種類について,シグナル運動の検出閾値を測定,比較し,二つの運動統合機構の相互作用を明らかにする.実験から,シグナルが二重運動のときのLPD刺激の閾値が,対応するRDK刺激のおよそ半分と低く,シグナルが単一運動のときのRDK刺激の閾値とほぼ同じレベルであることが示された.この結果は,LPDの局所的運動統合がRDKの大域的運動統合に先立って行われ,大域的な運動情報の影響を受けないという,二つの運動統合機構の階層性を示唆する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-10
著者
-
渡部 修
室蘭工業大学工学研究科
-
菊池 眞之
東京工科大学コンピュータサイエンス学部
-
渡部 修
室蘭工大
-
渡部 修
室蘭工業大学工学研究科情報工学専攻
-
菊池 眞之
東京工科大学
-
渡部 修
室蘭工業大学
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