凹/凸図形のエッジの動きの統合(視聴覚技術,ヒューマンインターフェース)
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概要
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動いている物体が何らかの遮蔽物に遮蔽されて局所的にしか見えない場合,「aperture problem」が発生し,全体の動きを知覚することができなくなる.この問題は複数の局所的な動き情報を統合することで解決できる.この運動統合に関する先行研究では2次元の刺激が用いたものが多かった,3次元の刺激を用いた実験では,ダイナミック・ランダムドットステレオグラムを用いて,奥行き異次元での線分配置が滑らかなものとそうでないものなどの特殊なケースで図地分離と運動統合との関係性を調べたものがある.本研究では図地分離と運動統合の関係をより詳しく調べるべく,図地知覚を規定する要因のうち重要なものの一つである「内側の要因」の元となる凹/凸図形のエッジを,図地分離の空間・時間周波数特性に基づき表現した2次元刺激及びダイナミックランダムドットステレオグラムを用いて表現した3次元刺激を用い,凹の輪郭部分の動きのみが知覚される場合と凸の輪郭部分の動きのみが知覚される場合との運動統合のされやすさの違いを心理実験により調べた.その結果すべての刺激で凹の輪郭部分の動きより,凸の輪郭部分の動きの方が運動統合されやすいという結果を得た.この結果は運動統合と図地分離との関連性があることを示唆する.
- 2009-03-18
著者
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