行動による知能発達の数理科学的背景 : シャノンが好んだロボットを通して脳の情報理論を模索する試み
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概要
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生まれたばかりの赤ちゃんにも, 生得の基本運動能力がある.手の平に物が触れると, すべての指を折り曲げて握る動作を始めとして, 腕や足を伸縮させ, 眼で動く物を追い, 数ケ月もすると人差し指を単独で動かし始め, 手を欲しいののに伸ばし(reaching), 或いは両手でつかもうとする(grasping).このノートでは, 柔かい指先をもつロボットの手指のモデルに基づいて, 生れて間もない赤ちゃんの手指が物体と触れ, 物を掴むとき, どんな"インテリジェンス"をどのようにして獲得しているか, その数理科学的背景を明らかにしたい.特に発達心理学で仮説されている"sensory-motor coodination"がどのように創発するか, その理論的根拠を具体的に示す.そして, 外界との相互作用によって"知"を獲得するプロセスでは, 計算論的なアルゴリズムや強化学習(reinforcement learning)は必要ないことを明らかにする.
- 2001-11-28
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