河川の流量変動を映像化した展示システムが児童に及ぼす影響(<特集>ICTを用いた科学技術教育)

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概要

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本研究では,撮影アングルや展示空間における配置方法を考慮した河川の映像展示システムを構築し,そのシステムが児童に及ぼす影響について考察した.展示システムにおいては,フィールドでは認識しにくい出水による河川の流量変動を対象とし,俯瞰,水中等,複数のアングルにより記録した映像を組み合わせ,同期させて展示空間に表示し,流量変動により生じる様々な現象を再現した.映像による認識が難しい流速や水深の変化についてはグラフとして付加した.本システムを体験した児童の反応を調査した結果,児童はフィールド観察よりも多くの視点での観察活動を行っており,多面的に現象を捉えていることが示された.また,流量の変化に対応する生物の反応や物理現象を複数の映像やデータを利用しながら認識していることが確認された.さらに,展示体験後,映像に写し出された要素に対する興味・関心を持つ児童の割合が高まっていることが示された.
日本教育工学会の論文
2005-01-25

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