4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光検出イオン排除クロマトグラフィーによるシアン化物及び塩化シアンの定量
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概要
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4-ピリジンカルボン酸(PCA)-ピラゾロン混合溶液をポストカラム誘導体化の発色試薬として用いシアン化物イオン(CN^-)及び塩化シアン(CNCl)の定量法についての検討を行った.CN^-及びCNClの分離にはイオン排除クロマトグラフィ-(IEC)を用いた.溶出成分は第一反応コイルでCNClに変換した後, 第二反応コイルでPCA-ピラゾロン混合溶液と反応させ638nmで検出を行った.反応温度, 試薬濃度, 反応液流量, 反応コイルなどの反応条件の最適化を行い, 分離カラムにH^+型のスルホン化ポリスチレンゲル(イオン交換容量 : 3.5meq/g・dry)を充てんしたIECカラム(300mm×8mm i.d.)を, 移動相にl×10^<-3>mol dm^<-3>の硫酸を1.5cm^3min^<-1>で用いた場合, 第一及び第二反応コイルはそれぞれ2m×0.5mm i.d.及び10m×0.5mm i.d., クロラミンTの濃度は0.1%, PCA-ピラゾロン混合溶液の濃度はそれぞれ0.2mol dm^<-3>と0.03mol dm^<-3>, 流量はそれぞれ0.5cm^3min^<-1>, 反応温度は100゜Cで最適な検出が可能であった.CN^-及びCNClの検出下限(S/N=3)は2.5×10^<-4>mg dm^<-3>及び2.9×10^<-4>mg dm^<-3>(CN換算)であった.直線性は10^3以上あり, 0.001〜1mg dm^<-3>の範囲で定量可能であった.0.001mg dm^<-3>のCN^-溶液で求めた再現性は3.8%(n=10)であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1993-10-05
著者
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井上 嘉則
日本フィルコン株式会社
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安藤 正典
国立衛生試験所
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井上 嘉則
日本フイルコン株式会社
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鈴木 義仁
山梨大学工学部生物工学科
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安藤 正典
厚生省国立衛生試験所環境衛生化学部
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安藤 正典
厚生省国立衛生試験所
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鈴木 義仁
山梨大学工学部化学生物工学科
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