含水酸化ジルコニウム担持ポーラスポリマーゲルによる陰イオンの測定<特集>分離(その2)
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概要
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高速液体クロマトグラフィー用ポーラスポリマーゲルに含水酸化ジルコニウムを担持させた充てん剤(Zr-gel)を合成し, イオンクロマトグラフィーによる陰イオンの測定に応用した.3×10^<-3>moldm^<-3>の炭酸ナトリウムを移動相に用いて, Zr-gelにおける陰イオンの溶出挙動を調ベたところ, 塩化物イオン(Cl^-), 臭化物イオン, 亜硝酸イオン, 硝酸イオン, 硫酸イオン, ギ酸イオン, 酢酸イオンはZr-gelに保持されることなくカラムの空げき容量の所に溶出し相互分離はされなかった.しかし, フッ化物イオン(F^-)はZr-gelに保持されそれらの陰イオンより遅れて溶出した.移動相の炭酸ナトリウム濃度を増加させるとF^-の溶出が早くなることが確認された.Zr-gelのF^-吸着量は非常に高く, 75mm×6.0mmi.d.のクロマト管に充てんしたカラムを用いた場合, F^-とCl^-の濃度比が10000 : 1であっても両者を分離することが可能であった.又, Zr-gel充てんカラムを用いたカラムスイッチング法で市販の試薬フッ化アンモニウム中の陰イオンの測定を行ったところ, F^-として20gdm^<-3>に調製した試料中の1.9×10^<-3>gdm^<-3>の硫酸イオンを定量することが可能であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1993-12-05
著者
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