共鳴ラマン高速液体クロマトグラフィーによる塩化ビニル樹脂中の紫外線吸収剤の定量
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概要
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塩化ビニル樹脂中のフェノール型紫外線吸収剤を定量するため, HPLC/共鳴ラマン検出法について検討した.選択的かつ高感度な検出を達成するため, 紫外線吸収剤は塩化ダブシルと反応させ, スルホン酸エステル型ダブシル誘導体とした.この誘導体は460nmに吸収極大を示し, Arイオンレーザーの発する488.0nmのレーザー光の照射により共鳴ラマン効果を示した.樹脂中の紫外線吸収剤はテトラヒドロフラン溶解-メタノール沈殿法により樹脂から分離した.溶媒を留去後, サリチル酸フェニル(Salol)を内標準として加え, 塩化ダブシルと反応させた.生成したダブシル誘導体を逆相HPLCで分離し, 1136cm^<-1>の共鳴ラマンバンドを利用して検出し, クロマトグラムを得た.あらかじめ内標準に対する相対ピーク高さに基づいて作成しておいた検量線から含有量を求めた.検討に用いた塩化ビニル樹脂成型品中の紫外線吸収剤(Tinuvin P)の定量値は0.234±0.010w/w%(n=5)であり.Tinuvin Pの添加量0.24w/w%とよく一致した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-05-05
著者
-
小泉 均
山梨大学大学院医学工学総合研究部物質・生命工学専攻
-
小泉 均
山梨大学工学部
-
鈴木 義仁
山梨大学工学部生物工学科
-
丁 明玉
山梨大学工学部化学生物工学科
-
丁 明玉
中国地質大学応用化学系
-
鈴木 義仁
山梨大
-
鈴木 義仁
山梨大学工学部化学生物工学科
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