有機酸を溶離液とするイオンクロマトグラフィーにおける陰イオン分離に及ぼすカラム温度の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
サプレッサーを用いないイオンクロマトグラフィーではフタル酸やへプタフルオロ酪酸などの低電導性の有機酸溶離液が用いられる.これらの有機酸では温度によって溶媒強度や溶離液の性質が変化すると予想されるためカラム温度の検討が必要と考えられる.本報では市販の2種類の高性能陰イオン交換カラムを用い, 溶離液にはフタル酸水素カリウム溶液を使用して無機陰イオン及び有機酸についてカラム温度を変化させてクロマトグラムを測定した.有機酸ではクエン酸と酒石酸はカラム温度の上昇とともに保持時間が増加し, 他の有機酸では減少した.無機陰イオンでは硫酸イオンのみが特異的な挙動を示し.カラム温度の上昇とともに保持値が増加し, 他のイオンでは減少した.そこで, これらの試料ついてカラムの保持機構を明らかにするためにカラム温度に対する熱力学的パラメーター, 分離係数, 理論段数, ピークの対称性について検討した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-12-05
著者
-
谷 和江
山梨大学大学院医学工学総合研究部物質・生命工学専攻
-
小泉 均
山梨大学大学院医学工学総合研究部物質・生命工学専攻
-
谷 和江
山梨大学工学部
-
丁 明玉
山梨大学工学部化学生物工学科
-
丁 明玉
中国地質大学応用化学系
-
鈴木 義仁
山梨大
関連論文
- 固定化ヒスタミンオキシダーゼを用いる吸光検出フローインジェクション分析による魚醤中のヒスタミンの定量(安心と安全に役立つ分析化学)
- イオンクロマトグラフィーによる清浄織布に付着したイオンの定量
- 化学発光検出/高速液体クロマトグラフィーによるマルトオリゴ糖の高感度定量
- シッフ塩基形新液晶のガスクロマトグラフィー用固定相への応用
- 未修飾溶融シリカを用いるキャピラリーゾーン電気泳動による芳香族アミンの分離
- シアン化物イオンの蛍光誘導体化と逆相高速液体クロマトグラフィ-による微量定量 (水質試験方法特集′95)
- ワイン中の微量臭素のイオンクロマトグラフィー
- 陰イオン交換カラムと陽イオン交換カラムとを直列したときの陽イオンのイオンクロマトグラフィーとその溶離特性
- イオン交換クロマトグラフィーによる飲料中の有機酸と無機陰イオンの同時定量
- サプレッサーの切り替えによる陰陽イオンの選択検出イオンクロマトグラフィー
- カラム切り替えイオンクロマトグラフィーによる飲料中の有機酸と陽イオンの同時分析
- 有機酸溶離液系でのイオンクロマトグラフィーにおけるサプレッサーのピーク検出への影響
- 有機酸を溶離液とするイオンクロマトグラフィーにおける陰イオン分離に及ぼすカラム温度の影響
- 共鳴ラマン高速液体クロマトグラフィーによる塩化ビニル樹脂中の紫外線吸収剤の定量
- フタル酸カリウム溶離液を用いる化学結合型親水性陰イオン交換カラムによる有機酸のイオンクロマトグラフィー
- ヨウ素価測定におけるハロゲン付加物の高速液体クロマトグラフィーによる同定
- 共鳴ラマン検出法による長鎖脂肪族カルボン酸のセミ・ミクロ高速液体クロマトグラフィー
- セミミクロ高速液体クロマトグラフィーにおける共鳴ラマン検出法
- 薄層スポットの拡散反射赤外スペクトル : 脂肪族アルデビド分析への応用
- アルキルエーテル誘導体化した一置換フェノール類の液晶固定相を用いるガスクロマトグラフィー
- 共鳴ラマン検出のための脂肪族アルデヒドの誘導体化と高速液体クロマトグラフィー
- 脂肪族アルデヒドの蛍光検出高速液体クロマトグラフィー
- 共鳴ラマン効果を利用した脂肪族アルデヒドの高速液体クロマトグラフィー
- ^1H-核磁気共鳴法によるフェノール中の微量水分の定量
- 天文学者の仮説への質量分析計の応用
- 液体クロマトグラフィーの基礎と応用 : 逆相クロマトグラフィー
- 3,5-ジニトロベンゾエートとする脂肪族1価及び2価アルコール類の高速液体クロマトグラフィー
- 食品中の有機酸のイオンクロマトグラフィ-
- 逆相液体クロマトグラフィーにおけるアルデヒド及びケトン誘導体の保持挙動の熱力学的考察
- 高速液体クロマトグラフィーによる有機溶媒中の水の定量
- 脂肪族ニトリルの蛍光検出高速液体クロマトグラフィー
- 蛍光誘導体化フローインジェクション法によるシアン化物イオンの定量
- 化学と国語
- 逆相クロマトグラフィー - 充てん剤と分離機構 -
- 逆相液体クロマトグラフィーにおける溶質の保持挙動のNMRによる解析
- 逆相液体クロマトグラフィーにおける脂肪族カルボニル化合物のフェニルヒドラゾンとモノ及びジニトロフェニルヒドラゾンの溶離特性
- 芳香族アルデヒドの2,4-ジニトロフェニルヒドラゾン誘導体の逆相液体クロマトグラフ分離におけるカラム温度の効果
- 高速液体クロマトグラフィーにおける2,4-ジニトロフェニルヒドラゾンと1-ジメチルアミノナフタリン-5-スルホニルヒドラゾンの溶出挙動への温度効果
- 微量ホルムアルデヒドのけい光検出高速液体クロマトグラフィー
- トリチルエーテル誘導体とする脂肪族アルコールの高速液体クロマトグラフィー
- クロマトグラフィーとその応用(身近な分析化学 : わずかな手掛りから何がわかるか)
- 高速液体クロマトグラフィ-における誘導体化法
- 共鳴ラマン検出法による脂肪族アミンの高速液体クロマトグラフィー
- フローインジェクション法による脂肪族アルデヒド及び脂肪族ケトンの2,4-ジニトロフェニルヒドラゾン混合物の分別定量
- シクロヘキサン-1,3-ジオンとの蛍光誘導体化を利用した脂肪族アルデヒドの高速液体クロマトグラフィー
- 芳香族アミン-シッフ塩基形誘導体の共鳴ラマンスペクタル
- 高速液体クロマトグラフィーにおけるフーリエ変換赤外分光検出 : 炭化水素組成分析への応用
- 2,4-ジニトロフェニルアミン誘導体とする脂肪族アミンの高速液体クロマトグラフィー