メモリマップに基づく永続オブジェクト管理のためのトランザクション機構

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従来、トランザクション機構は銀行口座の入出金の管理や、データベースの一貫性を保持するために用いられてきた。近年、このようなビジネスアプリケーション分野に加え、グループウェアや協調作業といった新たなアプリケーション分野(以後、協調アプリケーションと呼ぶ)でも、トランザクション技術が用いられ始めている。協調アプリケーションでは、従来のトランザクションに比べて複雑な構造や参照関係をもつ二次記憶上のデータ(永続オブジェクト)を分散環境上で共有することが多い。そこで、アプリケーションがより自由にかつ効率よく分散永続オブジェクトにアクセスするために、ハードウェアのメモリ管理ユニット(MMU)が利用できる、ページサイズを1つのブロックとして管理するページサーバーアーキテクチャが考え出されている。同時に、永続オブジェクトを仮想記憶にマップするメモリマップに基づく永続オブジェクト管理システムが使われることが多い(O_2,EXODUS,ObjectStore,Eosなど)。本稿では、ページサーバーアーキテクチャとメモリマップに基づく永続オブジェクト管理システム上で効率よく実装できる新たなトランザクションの並行性制御機構を提案する。また、提供するトランザクション機構のプロトタイプを用いて提案方式の実行効率についても述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

メモリマップに基づく永続オブジェクト管理のためのトランザクション機構

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