ポプラの葉さび病感受性に対する栄養条件の影響に関する研究 : II.糖含有量と感受性との関係について
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概要
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ポプラの葉さび病菌(Melampsora larici-populina KLEB.)に対する感受性と宿主の糖含有量との関係を, 宿主の養分欠乏条件下および季節による感染型の変化との関連において調べ, 次のような結果を得た。葉に含まれる主要な糖および糖アルコールは, sucrose, glucose, fructoseおよびinositolであり, それぞれの生重当りの含有量は採取時期によってばらつきを示すが, 全糖含有量に対する割合(%)には, ほとんど変動がない。重回帰分析の結果, 感受性に関与する糖はおもにsucroseおよびglucoseであることが示された。glucoseの両者の和に対する比率(G/(G+S))と養分欠乏によって生ずる感受性との間には, すべての供試クローンにおいて, 正の相関がみられる。7月から9月にかけて感染型が著しく変化するクローンにおいては, その変化とG/(G+S)の変化とが, 時を同じくして現われる。このことは, 季節による感染型の変化が, G/(G+S)の比率と密接な関係にあることを意味している。しかしながら, この関係は養分欠乏によって生ずる感受性とG/(G+S)との相関とは異なっている。
- 日本森林学会の論文
- 1973-03-25
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