ポプラの葉さび病感受性に対する栄養条件の影響に関する研究(I) : 養分欠乏によって生ずる感受性の変化
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概要
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葉さび病菌(Melampsora larici-populina KLEB.)に対する感受性に及ぼす, ポプラの栄養条件の影響を明らかにするために, Aigeiros節に属するポプラの5クローンを使用して, 養分欠乏(N, PまたはK欠如)条件下での感受性の変化を調べた。まず, 養分欠乏の影響は, 水耕後2〜3週間で葉にその徴候が現われ, 葉に含まれる無機含有量は約2カ月で平衡状態に達した。感受性の変化は, 葉に含まれる無機含有量が平衡状態に達してから調べられた。NおよびP欠乏処理区においては, P.'I-455', P, 'missouriensis', P.'OP-226', P, 'japonogigas'など中度抵抗性〜感受性クローンに共通して, その感受性の低下がみられる。一方, K欠乏処理区においては, すべての供試クローンが, 感受性の著しい高まりを示す。特に高度抵抗性クローであるP.'I-154'において発病をみたことは, 今後の興味深い問題である。
- 日本森林学会の論文
- 1973-01-25
著者
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