ポプラ類の葉を侵す3種の病原菌の越冬
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概要
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ポプラ類の葉を侵すセプトチス葉枯病菌(Septotis populiperda (MOESZ et SMARODS) WAT. et CASH), マルゾニナ落葉病菌(Marssonina brunnea (ELL. et EV.) MAGNUS)および輪斑病菌(Phyllosticta populorum SACC. et ROUM.)の越冬をしらべた。セプトチス葉枯病菌は秋おそく病落葉の葉身部および葉脈中に3〜5mmの小さな黒色扁平の菌核をつくつて越冬し, 翌春3月下旬〜4月上旬のあいだに, 菌核から子嚢盤を発生する。まれには枯れた若枝上で, 分生子褥が成熟したまま越冬することもある。子嚢盤発生の適温は日平均気温10〜15℃であり, したがつて年に2回(春, 秋)発生の機会をもつが, 実際には, 落葉上の菌核からの子嚢盤の発生は翌春1回だけ認められ, その後は菌核は子嚢盤を発生する能力をうしなう。マルゾニナ落葉病菌は病落葉の組織中で菌糸のまま越冬し, 翌春5〜6月に新らしく分生子堆をつくり, 分生胞子を形成する。輪斑病菌も落葉組織中の菌糸が越冬して, 翌春4〜5月に新らしい柄子殻をつくり, 分生胞子を形成する。
- 日本森林学会の論文
- 1962-01-25
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