高水準設計検証の一方式

概要

論文の詳細を見る
LSI/VLSIによる実現を前提としたディジタルシステムの設計に誤りが存在する場合,それらはできるだけ早期に発見されることが望ましい.これまでに提案されている段計検証方式の多くは,レジスタ転送レベル以下の論理設計を対象としている.抽象的な仕様から具体的な実現へ至るトップ・ダウン方式の設計過程を考えた場合,できるだけ早期に設計誤りを発見するという立場からは,より抽象度の高い設計表現のレベルにおいてもその設計の正しさを検証することが望ましい.本論文では,アルゴリズムレベルの表現を仕様記述とし,機能ブロックを用いたハードウェア記述を実現記述とした高水準設計検証を,補仕様という新たな概念を用いて定式化し,それに基づいた検証方式を提案する.これは,実現記述が補仕様記述を満たしていることを検証するものである.本検証方式では,ハードウェア・モデルとしてMilnerのCCSを用いる.このモデル上では実際の設計誤りは三つの設計誤りモデルとして表現される.検証は,補仕様記述と実型記述をハードウェア・モデル上で合成したものが設計誤りモデルにあてはまること無く動作することを示すことにより行われる.この方式では,簡潔なアルゴリズムで設計検証を行うことができる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1986-08-15

高水準設計検証の一方式

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク