電話またはキーボードを介した対話に基づく対話データベースADDの構築
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概要
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計算機による対話処理,特に自動翻訳電話技術を達成するには,その対象となる話し言葉に関する言語現象を詳細に知ることが必要である.このため,主に電話またはキーボードを用いた目的指向型の対話に基づいて,対話データベースを作成した.本データベースは以下のような特徴を持つ.(1)日本語話者と英語話者の対話または日本語話者同士の対話に基づいている.前者は通訳を介し,後者は翻訳によって日英2か国語の対択データを収容している.(2)録音データを単に文字化するだけでなく,事前に各種の言語分析を加え,利用に際しての情報抽出を容易にしている.(3)総延ぺ語数が日本語だけで100万語以上と大規模である.事前分析の内容は具体的に,以下の項目から成る.(1)単語,句(文節日本語のみ),文などの言語単位を認定する.(2)単語単位の属性としての品詞や読みなどを付与する.(3)日本語の単語間の格・係り受け関係を認定し,その属性を付与する.(4)日本語と対訳の英語で同一の意味内容を持つ部分の対応である日英対応を付与する.事前分析の結果を利用して,各種言語現象の抽出や,翻沢のための知識ベースの構築が効率的に行える.本データベースは大規模な英日対話データベースとして唯一のものであり,対話処理,対話モデル,対話システム(特に,自動翻訳電話)の研究に有効である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-04-15
著者
-
榑松 明
ATR自動翻訳電話研究所
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槫松 明
ATR自動翻訳電話研究所
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森元 逞
ATR音声翻訳通信研究所
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小倉 健太郎
Ntt情報通信網研究所
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小倉 健太郎
日本電信電話株式会社NTTサイバースペース研究所
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江原 暉将
(株)エイ・ティ・アール自動翻訳電話研究所データ処理研究所
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篠崎 直子
シャープ(株)技術開発センター第2開発部
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森元 逞
(株)エイ・ティ・アール自動翻訳電話研究所データ処理研究所
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槫松 明
(株)エイ・ティ・アール自動翻訳電話研究所
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森元 逞
(株)エイ・ティ・アール自動翻訳電話研究所
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江原 暉将
(株)エイ・ティ・アール自動翻訳電話研究所データ処理研究所: 現在 日本放送協会技術研究所
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