Propiverine hydrochlorideの急性毒性試験
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概要
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P-4のマウス, ラットおよびイスにおける急性毒性について検討し, 以下の知見を得た. 1. P-4のLD_<50>値はマウスの経口投与が雄410mg/kg, 雌323mg/kg, 皮下投与が雄223mg/kg, 雌283mg/kg, 静脈内投与が雌雄とも36mg/kg, ラットの経口投与が雄1000mg/kg, 雌1092mg/kg, 皮下投与が雄1632mg/kg, 雌141lmg/kg, 静脈内投与が雄22mg/kg, 雌25mg/kgであり, いずれも性差は明らかでなかったが, 経口および皮下投与ではマウスとラットの間に種差が認められた. イス経口投与の概算致死量は雄987〜1137mg/kg, 雌865〜894mg/kgでありラット経口投与とほぼ同様な値であった. 2. 主な中毒症状としてマウス, ラットでは間代性痙攣, 呼吸緩徐あるいは困難, 自発運動の減少, 血尿の排泄がみられ, ラットではさらに散瞳が認められた. そのほか投与後の一過性流涎あるいは投与途中の一過性鳴声も認められた. 一部のラット経口投与例では投与1日以後静居, 流涎, 下腹部汚染, 呼吸音の異常, 削痩を示した. イスの経口投与では嘔吐, 振戦, 強直性あるいは間代性痙攣, 散瞳およびあえぎ呼吸がみられた. 3. 死亡例の病理学的変化としていずれの投与経路においても肺, 肝臓あるいは腎臓にうっ血がみろれたほか, 経口投与では消化管の充出血が, 皮下投与では投与部皮下に炎症性変化がみられた. そのほかラット経口および皮下投与では膀胱内に血尿貯留が, イヌでは心臓の出血性変化および膀胱弛緩と尿貯留などが認められた. 4. 主な死亡原因として各動物種とも呼吸中枢障害が, ラット経口投与の一部の例では全身衰弱が推察された.
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1989-10-31
著者
-
中野 茂樹
大鵬薬品工業株式会社 研究開発本部 安全性研究所
-
桑田 雅彦
大鵬薬品工業株式会社 研究開発本部 安全性研究所
-
入村 兼司
大鵬薬品工業株式会社 研究開発本部 安全性研究所
-
森田 健一
大鵬薬品工業株式会社 研究開発本部 安全性研究所
-
森田 健一
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全研究所
-
矢田 英昭
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全性研究所
-
矢田 英昭
大鵬薬品工業株式会社 安全性研究所
-
山下 和正
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全性研究所
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入村 兼司
大鵬薬品工業
-
中野 茂樹
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全研究所
-
山下 和正
大鵬薬品工業
-
森永 秀信
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全研究所
-
森永 秀信
大鵬薬品工業株式会社製薬センター安全性研究所
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桑田 雅彦
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全研究所
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