TazobactamとPiperacillinの配合剤およびTazobactamの単回投与毒性試験
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概要
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TAZ/PIPCおよびTAZのマウス, ラットおよびイヌにおける単回投与毒性を検討し, 以下の結果を得た。1. マウスおよびラッ卜ではTAZ/PIPC, TAZともすべての投与経路において軟便がみられ, 皮下, 腹腔内および静脈内投与では自発運動の低下あるいは呼吸数の減少などもみられた。TAZ/PIPCの静脈内投与の死亡例では, マウスで振戦, ラットで間代性痙攣を呈し死亡し, 剖検では肺の充血, 出血または水腫, 消化管の出血などがみられた。また, TAZ/PIPCを投与した生存例の一部に脾の腫大がみられた。2. イヌではTAZ/PIPC投与により嘔吐がみられ, TAZ投与により嘔叶, 呼吸異常, 軟梗あるいは下痢便などがみられた。3. マウスおよびラットでは, 本剤の刺激性による投与部位の脱毛(皮下投与), 尾部の壊死(静脈内投与), イヌでは投与前肢の跛行がみられ, 剖検では壊死, 出血, 腹膜炎(腹腔内投与)などがみられた。4. TAZ/PIPCでは, マウスおよびラットの経口, 皮下および腹腔内投与でのLD_<50>値は, 5,000mg/kg 以上(雌雄)であった。静脈内投与ではマウスが5,000mg/kg以上(雄), 4,565mg/kg(雌), ラットが3,157mg/kg(雄), 3,992mg/kg(雌), イヌが5,000 mg/kg以上であった。TAZでは, マウスおよびラット(雌雄)の経口, 皮下, 腹腔内, 静脈内投与およびイヌの静脈内投与ではLD_<50>値は5,000 mg/kg以上であった。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1994-10-15
著者
-
林 泰司
大鵬薬品工業
-
矢田 英昭
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全性研究所
-
矢田 英昭
大鵬薬品工業株式会社 安全性研究所
-
山崎 寛治
化学物質評価研究機構
-
山崎 寛治
(財)化学物質評価研究機構安全性評価技術研究所
-
穴井 真紀子
(財)化学品検査協会 化学品安全センター 日田研究所
-
馬野 高昭
(財)化学品検査協会 化学品安全センター 日田研究所
-
河津 孝二
(財)化学品検査協会 化学品安全センター 日田研究所
-
穴井 俊二
(財)化学品検査協会 化学品安全センター 日田研究所
-
梶原 利彦
(財)化学品検査協会 化学品安全センター 日田研究所
-
馬野 高昭
財団法人化学物質評価研究機構
-
山崎 寛治
(財)化学品検査協会日田研究所
-
林 泰治
大鵬薬品工業株式会社 製薬センター 安全性研究所
-
穴井 真紀子
財団法人 化学品検査協会 化学品安全センター日田研究所
-
梶原 利彦
財団法人 化学品検査協会 化学品安全センター日田研究所
-
山崎 寛治
(財)化学品検査協会化学品安全センター日田研究所
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