米粉, そば粉, 大豆粉添加並びに甘味料の置換がクレープの性状と嗜好に及ぼす影響

概要

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家庭で簡単にクレープを作る目的で、材料の一部を米粉に置換したクレープを調製し、さらにそば粉、大豆粉を代換し、並びに甘味料の庶糖を黒糖、フラクトオリゴ糖に置換し調製したものにつき検討した。1)クレープ調製での米粉の最適置換量は50%で、バッターの流体はチキソトロピー現象を経て、ニュートン流体に近い挙動を示し降伏値も認め、小麦粉100%製品に比べ粘度は低下し、放置は1時間でよかった。この製品はしっとり軟らかく、色、総合評価に有意に好まれる判定で、小麦粉100%製品より優れていた。2)米粉50%置換クレープのそば粉並びに大豆粉の最適置換量は前者が25%、後者12.5%の製品で、何れもバッター粘度は米粉製品より粘度が増し、硬さや色に良好な評価を得た。3)甘味料の相違の米粉置換クレープの引っ張り試験の値の差は極めて僅少であった。HPLC分析による製品中の糖の成分物質はフラクトオリゴ糖のGF_4・GF_3・GF_2、sucrose、lactose、glucose、fructoseが分離・定量された。食味的には黒糖製品とフラクトオリゴ糖製品は庶糖製品に比べて、多少差を生じたが有意差は認められなかった。
1989-12-20