新鮮ハーブのビタミンC量、DPPHラジカル捕捉活性およびポリフェノール量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1) 新鮮ハーブ12種類のVC量は,新鮮重100g当たり45〜170mgであり,ほうれん草の2〜6倍多かった。しかし,DPPHラジカル捕捉活性とVC量の間に相関は認められず(R^2=0.031),DPPHラジカル捕捉活性を説明できる量ではなかった。(2) シソ科ハーブ(10種類)およびセリ科ハーブ(8種類)のDPPHラジカル捕捉活性は,新鮮重100g当たり2,900〜17,500μmolA_sA当量および40〜4,500μmolA_sA当量であった。中でもラジカル捕捉活性の最も高いオレガノにはほうれん草の76倍の活性があった。(3) シソ科ハーブ(9種類)のポリフェノール量は,新鮮重100g当たり3,300〜17,200μmolクロロゲン酸当量および60〜3,600μmolクロロゲン酸当量であった。シソ科のセージのポリフェノール量はほうれん草の44倍であった。(4) 新鮮重100g当たりのDPPHラジカル捕捉活性(μmolA_sA当量)とポリフェノール量(μmolクロロゲン酸当量)の比の平均は1.1であった。DPPHラジカル捕捉活性とポリフェノール量の間には正の相関が認められた。(R^2=0.958) (5) 2%食塩水で茹で加熱した後のDPPHラジカル捕捉活性は生の値の平均1.2倍と増加したが,ポリフェノール量は殆ど変わらなかった。以上の結果,新鮮ハーブのDPPHラジカル捕捉活性は主にポリフェノール成分に起因していることが示唆された。
- 2001-11-20
著者
-
大羽 和子
中部大学
-
大羽 和子
名古屋女子大学家政学部
-
梅村 芳樹
キューピー(株)
-
藤江 歩巳
名古屋女子大学
-
久保田 真紀
名古屋女子大学
-
大羽 和子
名古屋女大・家政
-
大羽 和子
名古屋女子大学大学院
関連論文
- 食育の観点からみた箸の持ち方と食事マナー
- ブロイラー胸肉の遊離アミノ酸含有量と肉の軟化に及ぼすブロメライン処理効果
- 鶏肉の貯蔵・加熱調理に伴うヒスチジン含有ジペプチド(アンセリン・カルノシン)およびDPPHラジカル捕捉活性の変化
- ジャガイモ塊茎の生育および冷却貯蔵に伴うビタミンC量および合成酵素活性の変化
- ジャガイモ塊茎のビタミンC含量およびその合成酵素活性に及ぼす貯蔵温度の影響
- 黄橙肉色ジャガイモ新品種の食品化学的性質
- きゅうりのスライスおよび塩漬けに伴うビタミンCおよびその酸化酵素活性の変化
- 塩漬け野菜におけるビタミンC減少のメカニズム
- 新鮮ハーブのビタミンC量、DPPHラジカル捕捉活性およびポリフェノール量
- 魚肉冷蔵中のATP関連物質の分解に対する塩類の抑制効果