一般家庭における揚げ油の着色および理化学的性状

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概要

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一般家庭より廃油となった揚げ油72試料の理化学的性状を測定した。1. 試料油のCOV,AnVおよびAVの平均値はそれぞれ22.4±11.7meq/kg,46.4±31.4meq/kg,0.4±0.2であり,新鮮油に比べて劣化傾向がみられたが,厚生省のそうざい及び弁当の衛生規範の値よりも低値であった。また,半数以上が風味限界や調理限界とされるAnVが150meq/kg以下で,まだ使用可能と思われるものを捨てていた。2. 色差ΔE値はAV(r=0.736,p<0,001)およびCOV(r-0.478,p<0.001)と有意の相関が認められた。家庭では揚げ種の種類の片寄りは比較的少なく,着色度合の極端なものが少なかったことからも,揚げ油の色を目安に家庭でその劣化程度を類推することが可能であると考えられた。
日本調理科学会の論文
1997-08-20

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