<研究論文>多孔性再生セルロース中空糸膜の目詰まり機構と再生過程

概要

論文の詳細を見る
様々な液体の溶質を多孔性再生セルロース中空糸膜で濾過することで, 中空糸膜内部に目詰まりを起こさせ, 濾過方法の違いによる濾過特性を明らかにし, 目詰まり物質の除去方法を示すことを目的とした。試料として平均孔径の異なる銅安法再生セルロース中空糸膜BMM10,15,35,75を用いて, 垂直定圧濾過, 垂直定速濾過, 平行定圧濾過を行なった。溶液には, 蒸留水, 希釈牛乳, 鉄コロイド粒子の分散溶液を用いた。濾過量, 圧力を測定し, 膜透過係数を算出した。さらに紫外可視分光器によって, 濾液中の溶質濃度を測定し, 濾過前の溶液濃度に対する値から膜透過率を計算によって求めた。その結果, 濾過方法に依存せず, 膜透過係数は, ほぼ一定であることがわかった。さらに使用後の多孔性再生セルロース中空糸膜を再生処理したものでも同様の結果を示した。しかし牛乳の場合たんぱく質の膜透過率が再生処理したものの方がオリジナルのものよりも高くなっていることがわかった。これより本研究で示した再生処理は, 膜性能の面からはほぼ回復と思われるが, 膜構造の一部に変化が起こっていると思われるため, 使用用途をかえたカスケード型リサイクルにすることが必要である。
福岡女子大学の論文
2002-03-20

<研究論文>多孔性再生セルロース中空糸膜の目詰まり機構と再生過程

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク