セルロース粒子の屈折率に及ぼす粒子径の影響

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Mieの理論では粒子を含む溶液の屈折率には粒子径依存性が現れることが予測されている。セルロースに対して不活性な溶媒中でのセルロース粒子の屈折率の粒子径依存性を明らかにすることを目的とした。セルロース粒子として(1)結晶性セルロースで分散粒子径を異にする4種の系(38μm以下, 38∿45μm, 45∿75μm, 75∿150μm径の分散粒子で構成される4種), (2)平均孔径を異にする6種の再生セルロース中空糸(3,10,15,35,40,75nmの中空糸で3nm以外はX線的には非晶性)を用いた。直交する2種の偏光を用いて粒子および中空糸の界面の屈折率をベッケライン法で測定した。中空糸の内部の屈折率を干渉顕微鏡で測定した。その結果粒子径が20μm以上では屈折率の粒子径依存性はなく結晶性セルロース粒子では平均1.5570でありその粒子長軸は分子鎖軸と一致した。非晶性粒子の屈折率は平均粒径と共に約100nm付近までは単調に増加した。平均孔径が3∿75nmに増加すると平均屈折率は1.521∿1.532に増加し, 200nmへの外挿では1.533となった。粒子径が無限大になった際の結晶領域および非晶領域の3軸方向の屈折率は以下のように算出された。結晶領域;N1c=1.530,N2c=1.540,N3c=1.590 非晶領域;N1a=1.463,N2a=1.470,N3a=1.590
福岡女子大学の論文
2001-01-31

セルロース粒子の屈折率に及ぼす粒子径の影響

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