コスモノート・ポリニヤ水域の水温構造とSSM/I画像から見たポリニヤの特徴
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概要
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コスモノート海(60-68°S, 35-65°Eの水域)において, コスモノート・ポリニヤの特徴を明らかにするため, 1987年から1992年の間, JAREの夏観測で得られた水温データの解析を行った。沿岸域には水温-1.5℃以下の冷い水塊が広範囲に存在した。その沖合い北東から北西にかけて, 水温1℃以上の暖かい周極深層水が150m以深に認められた。1987年から1991年のSSM/I画像の解析によると, 持続性のある典型的コスモノート・ポリニヤが1988年に現れた。その他の年は小規模なポリニヤが散発的に出現するのみでポリニヤ活動は弱い年であった。一方, 約66°S, 50-60°Eの沿岸域には例年頻繁に沿岸ポリニヤが現れた。また, コスモノート・ポリニヤから東に向けて, 点在するポリニヤ列がしばしば認められた。このポリニヤ列は, 大気の南極収れん線と海洋の南極発散域に沿って形成されると考えられる。
- 国立極地研究所の論文
著者
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大島 慶一郎
北海道大学低温科学研究所
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榎本 浩之
北見工業大学工学部社会環境工学科
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牛尾 収輝
国立極地研究所
-
河村 俊行
北海道大学低温科学研究所
-
瀧澤 隆俊
海洋科学技術センター
-
滝沢 隆俊
海洋科学技術センター
-
大島 慶一
北海道大学低温科学研究所
-
大島 慶一郎
北大 低温科研
-
榎本 浩之
北見工業大学土木開発工学科
-
榎本 浩之
北見工業大学
-
Takatsuka Toru
Institute Of Low Temperature Science Hokkaido University
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