南極クイーンモードランド沖の海氷の漂流特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1992年2月20日昭和基地沖流氷域の氷盤に設置されたアルゴスブイから, クイーンモードランド沖の海氷の漂流特性を調べた。ブイの漂流は変動しながらも漂流方向はほとんど西向きで, 東経39度(2月20日)から東経14度(4月10日)での西向きの平均漂流速度は約20cm/sであった。特に3月の中旬リーセルラルセン半島を越えてから東経16度に達するまでの間に大きな漂流速度を持っていた。同様の海域において, 68枚のNOAA・AVHRR画像を用い, 特徴的な氷盤や割れ目を追跡するという手法で海氷の漂流ベクトル場を求めた。漂流ベクトル場は, 沿岸域ではおおむね西向きであるが, グンネルス海嶺の東では北向きの漂流も見られ, 全体的に海底地形とよく対応する分布になっていた。アルゴスブイ及びAVHRR画像による結果はともに, この海域での海氷の漂流は海流に強く影響されることを示唆している。
- 国立極地研究所の論文
著者
関連論文
- オホーツク海における漂流物の粒子追跡モデル実験(シンポジウム:流れ寄るモノの沿岸海洋学-海岸漂着物の現状・対策・未来-)
- オホーツク海の潮流の観測 (総特集 潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海--その物理・化学・生物過程) -- (千島列島付近の潮流・混合と水塊・気候への影響)
- 温暖化によるオホーツク海及び北太平洋のオーバーターン弱化 (総特集 北半球高緯度海域における気候変動研究--近未来温暖化影響予測に向けた最新の知見)
- P325 オホーツク海沿岸ポリニヤ域における海氷生産量とその季節内変動
- C308 オホーツク海の最大海氷面積を決定する要因(相互作用)
- 温暖化の高感度域オホーツク海 : 北太平洋へのインパクト
- 南極海におけるAMSR-Eデータを用いた薄氷厚推定アルゴリズムの開発と海氷生産量の見積もり (総特集 南大洋の深層水形成と海氷過程) -- (ポリニヤでの海氷生成と高密度水形成)
- 噴火湾上の風速場とそれが湾内の流れに与える影響(Journal of Oceanography Vol.56(2000))
- B209 AMSR-Eを用いた北極海の熱フラックスと海氷生産量分布の見積り(気候システムII)
- SSM/Iを用いた海氷生産量・熱塩フラックスのグローバルマッピング (総特集 南大洋の深層水形成と海氷過程) -- (ポリニヤでの海氷生成と高密度水形成)
- 未知の南極底層水生成域の発見と今後の観測に向けて--ケープダンレープロジェクト (総特集 南大洋の深層水形成と海氷過程) -- (ポリニヤでの海氷生成と高密度水形成)
- JAREにおける船不目視観測による海氷モニタリングに向けて -国際標準に基づく観測手順の簡略化とその活用例-
- P111 AMSR-E 89 GHzを用いた北極海の高分解能薄氷厚分布の見積り(ポスターセッション)
- オホーツク海・海氷域でのフロート観測 (総特集 Argoの進むべき方向性--Argoによる研究成果と今後の展望(1))
- オホーツク海南部海氷域の大気混濁係数について
- 渦解像海洋大循環モデルで再現される北太平洋中層水の50年規模の低温化
- 南大洋域の観測の重要性(2002年度春季大会シンポジウム「21世紀の極域科学 -今なぜ南極観測なのか- 」の報告)
- 2. 東樺太海流と海氷(2002年度秋季大会シンポジウム「環オホーツク研究の新しい視点」報告)
- サハリン東岸沖での長期係留観測結果 : 高密度陸棚水の流量見積もり(北太平洋北西部とその縁辺海の水塊変動と循環)(平成13年度共同利用研究集会講演要旨)
- オホーツク海南西部の冬季の海洋構造とその海氷との関係
- アルゴス海洋漂流ブイによるオホーツク海と親潮域の循環と潮流特性(北太平洋北西部とその縁辺海の水塊変動と循環)(平成12年度共同利用研究集会講演要旨)
- オホーツク海南西部の海洋構造と水位の季節変動(Journal of Oceanography Vol.56(2000))
- オホーツク海の表面熱収支
- 噴火湾上の風速場とそれが湾流に与える影響(北日本の気象と海象)(平成11年度共同利用研究集会講演要旨)
- オホーツク海南西部の海氷のアルベド測定
- MOS-1/1b・MESSRに見られる南極海氷の特徴-1
- 極域, 亜極域の沿岸流の変動の研究 (1996年度日本海洋学会岡田賞受賞記念講演)
- 海洋・海氷観測
- リュツォ・ホルム湾の海氷の特性と成長過程
- 船上ビデオ撮影による南極沿岸域の海氷状況
- 南極クイーンモードランド沖の海氷の漂流特性
- コスモノート・ポリニヤ水域の水温構造とSSM/I画像から見たポリニヤの特徴
- リュツォ・ホルム湾沿岸ポリニア域における海氷生産と対流混合
- 南極沿岸海洋場の季節サイクル
- オホ-ツク海研究プロジェクトの提案 (総特集 オホ-ツク海研究の展望)
- 昭和基地沖に形成される沿岸ポリニアの水温構造
- 「第4回南半球大気海洋国際研究集会」に参加して
- 宗谷暖流におけるサブメソスケール波動に関する研究 II : 数値モデル実験
- 宗谷暖流におけるサブメソスケール波動に関する研究 I : 実態の把握
- 熱収支から見たオホーツク海の海氷変動
- オホーツク海の海氷変動と熱塩収支過程 (総特集 太平洋における熱・運動量収支)
- 北海道南方陸棚域及び噴火湾における風による循環に関する数値的研究
- MOS MESSRによる南極海氷の特徴
- 大気海洋間熱フラックスから見たオホーツク海の海氷 (オホーツク海の気象--大気と海洋の双方向作用) -- (オホーツク海の重要性と特殊性)
- 日本南極地域観測隊の夏期行動中における海氷分布情報の提供システム
- 岡田賞受賞者からの提言(21世紀の海洋学の展望1)
- 海洋学の10年展望(I) : 日本海洋学会将来構想委員会物理サブグループの議論から(海洋学の10年展望-「海の研究」特集号-)