純ゴム加硫物の破断スペクトルの数式表示

概要

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ゴム状ポリマーの破断特性に関する物質因子としてさきに提案した破断スペクトルについて, その数式表示法の1例を示した. その目的は, 破断挙動に関する今後の研究を定量的に発展させるために必要な, いわば技術的な素地をつくることである.いろいろな観点から, 必要なパラメタの数を5個以内とし, しかもそのうち3個はガラス転移温度Tg, 最大破断伸び率γb•maxおよびそれを与える温度Tmaxをあてるのが適当であるとした. このような条件のもとで約1,000個のデータを整理して, 次のような実験式をえた.(αb/αb•max)=1+Bllog[(T-Tg)/(Tmax-Tg)](Tg<T≤Tmax),(αb/αb•max)=exp[-Bh(T-Tmax)](T>Tmax)ここに,αb=1+γb, αb•max=1+γb•maxTは温度である. BlおよびBhはいずれも物質パラメタであり, それぞれ一般に0.4〜0.6および0.010〜0.015の範囲の値をとることが多い.
社団法人日本ゴム協会の論文