二成分系の混合法則から現象論的に導かれる緩和スペクトルと分子量分布関数との近似的関数関係 : ゴム状ポリマーの線型粘弾性挙動と分子量分布の関係 (第6報)
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概要
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ゴム状ポリマーの線形粘弾性挙動におよぼす同族列の混合効果に関する最近の研究結果をもとにして, 緩和スペクトルと分子量分布関数との関係の定量化を現象論的方法によって試みた.その結果, まずゴム状領域の緩和スペクトル, <I>H</I>(<I>l</I>nθ)は分子量の重量 (微分) 分布関数, <I>f</I>(<I>M</I>)と次のような関係にあることがわかった.<BR><I>H</I>(<I>l</I>nθ)=∫<SUB>0</SUB><SUP>∞</SUP><I>f</I>(<I>M</I>)<I>H<SUB>M</SUB></I>(<I>l</I>n[θ/λ<I><SUB>M</SUB></I>])<I>dM</I>.<BR><I>H<SUB>M</SUB></I>は均一分配試料の緩和スペクトル, λ<I><SUB>M</SUB></I>は均一分配試料が他の異分子量試料と混合する際におこる摩擦抵抗の変化に関係するパラメータであってともに分子量, Mの関数である.<BR><I>H<SUB>M</SUB></I>およびλ<I><SUB>M</SUB></I>の分子量依存性を既発表の実験結果から類推し, さらに適当な近似によって次のような関係式を導いた.<BR><I>H</I>(<I>l</I>nθ<I><SUB>M</SUB></I>)/<I>G</I><SUB>0</SUB>=<I>M<SUB>n</SUB>f(M)</I>/3.4,<BR><I>G</I><SUB>0</SUB>θ<I><SUB>M</SUB></I>/<I>K</I>=<I><SUB>M</SUB></I><SUP>3.4</SUP>.<BR>ここに<I>M<SUB>n</SUB></I>は試料の数平均分子量であり, <I>G</I><SUB>0</SUB>および<I>K</I>はそれぞれrubbery plateauの剛性率および定常流粘度についての3.4乗則の比例定数であっていずれも分子量には依存しない.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
-
二宮 和彦
Department Of Chemistry University Of Wisconsin
-
二宮 和彦
日本合成ゴム
-
安田 絃市
日本合成ゴム (株) 総合加工技術研究所
-
安田 絃市
日本合成ゴム (株) 四日市研究所
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