特別養護老人ホーム入所高齢者の食事関連満足度に関する本人と施設職員の認識の差異の検討

概要

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目的: 本研究の目的は、施設入所高齢者の食事関連の満足度について入所者と施設職員の認識の差異を検討することである。対象と方法: 札幌市内の特別養護老人ホーム2施設の入所者合計42名を対象に個人面接よる調査を行い、同時に当該施設で普段から入所者のケアをしている職員を対象に自己記入式調査票による調査を行った。入所者には、32項目からなる食事満足度調査票を用いて調査した。施設職員には、入所者への食事満足度調査票の各質問に対応した職員版を用いて調査した。入所者ごとに入所者自身と職員の食事関連満足度に対する認識の差異を検討するために、ウイルコクスンの符号付順位検定を用いた。結果: 「行事の楽しみ序列において誕生日を一番の楽しみに感じていること」、「職員に大切されていると感じていること」、「施設に入所できて満足していること」の3項目において、入所者の答えた満足の程度よりも、職員は有意に低く見積もっていることが判明した。結論: 入所者をケアする職員は、入所者の主観的な食事関連満足度よりも低く見積もる傾向があった。