高齢者の身長・体重の推定式 : 在宅における栄養評価について

概要

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身長と体重は,高齢者にも応用可能な栄養状態の種々の評価法における重要な変数である。しかしながら,身長と体重は寝たきりの高齢者においては,とりわけ在宅においては,困難であるかもしくは不可能である。加えて,身長計測値は,脊柱の過度な弯曲があったり骨粗鬆症による複数の椎骨の圧迫骨折のある高齢者においては,真実の値ではないこともある。そこで,ステップワイズ回帰分析によって日本人の高齢者の身長と体重を推定する簡便な推定式を求めた。男女の高齢者の身長は,仰臥位における膝高の計測値と年齢によって推定された。高齢男性の体重は,仰臥位における上腕周囲長,ふくらはぎ周囲長,膝高の計測値と年齢によって推定された。高齢女性の体重は,仰臥位における上腕周囲長,ふくらはぎ周囲長,膝高の計測値によって推定された。身長の推定値と実測値の差は,90%の男性では±7cmの範囲内に,90%の女性では±8cmの範囲内にあった。体重の推定値と実測値の差は,90%の男性は±7kgの範囲内に,90%の女性では±6kgの範囲内にあった。身長・体重の推定値は,栄養指標における身長・体重の実測値の代わりに用いることが可能であり,在宅における寝たきり高齢者の栄養状態の評価に利用できるであろう。

高齢者の身長・体重の推定式 : 在宅における栄養評価について

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