重度聴覚障害者の音声における第2ホルマント遷移
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は、重度聴覚障害者の音声におけるホルマント周波数の時間的変化、すなわちホルマント遷移の特徴を解明することを目的とした。重度聴覚障害者3名、健聴者3名を対象に、単母音/V/及び2連母音/VV/の検査語音を用いて被験者の音声を音響的に分析した。単母音は音声の定常部分、二連母音は遷移部分を切り出し、分析に用いた音響パラメータは第1ホルマント、第2ホルマント周波数であった。ホルマント抽出にはケプストラム及びリフタードスペクラム分析を用いた。結果は以下の通りであった。1.F_2の始まりと目標周波数は、被験者によって異なっていた。2.聴覚障害者群のF_2の遷移幅は、健聴者群と比べて小さかった。3.聴覚障害者群における母音別のF_2の目標周波数は、3母音(/i/,/e/,/a/)ともほぼ同一の周波数を示していた。
- 1989-09-30
著者
関連論文
- 聾教育における指導法の構築過程に関する研究 ; 会議における合意形成過程から
- 聴覚障害児の音声コミュニケーション指導 : 指導者の語りかけ
- 電話コミュニケーション指導児の経過報告
- 重度聴覚障害児における電話コミュニケーション指導(2) : 語音聴取能・発語明瞭度と母親によるアンケート結果を中心に
- 電話コミュニケーション指導の効果 ; 語音聴取能とアンケートを用いた母親の評価を中心に
- 重度聴覚障害児に対する電話コミュニケーション指導(1) : 指導に影響を与える要因の検討
- 電話両耳聴システムの臨床的効果
- 電話コミュニケーション指導の可能性と限界(1) : 過去4年間, 19名のデーターから
- コミュニケーション意欲に及ぼす電話コミュニケーション経験の影響
- 重度聴覚障害児における音声コミュニケーション様式 : 電話コミュニケーション指導が有効であった3症例の検討から
- 聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder;APD)へのアプローチ2 : APDの基礎と実践(自主シンポジウム46,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- 重度聴覚障害児の音声コミュニケーション様式(2) : 話者によるコミュニケーションの相違
- 電話を用いた音声によるコミュニケーション指導の方法 : 指導者の語りかけ方と会話の継続における評価を中心に
- 軽度・中等度難聴児の現況 : 特に言語発達不良症例のコミュニケーション状態について
- 重度聴覚障害児の「電話コミュニケーション指導」の実際--1症例の3年間における縦断検討
- 聴覚障害児の隠喩文理解における修辞性の影響 : 隠喩文の心理的印象評定に基づいて
- 聴覚障害児における比喩理解の特徴 : 比喩における趣意の意味的変化の観点から
- 聴覚障害児の比喩文理解と言語的枠組みの形成
- 聴覚障害児の比喩文理解に関する実験的検討
- 聾幼児における3次元物体の手話表現と描画表現
- 聾幼児における3次元物体の手話表現と描画表現
- スリ・ランカにおける障害児早期教育の展開 ; 「先進諸国モデル」と「スリ・ランカモデル」に着目して
- 聴覚障害児・者における語音知覚に関する文献的考察
- 聾幼児の3次元物体の形態表記における手話表現の特徴
- スリ・ランカにおける私立慈善施設としての聾学校の特質 ; 1980年以降教育省により導入された総合教育との関連で
- 聴覚障害者における日本語母音のホルマント周波数の弁別閾値について--第2ホルマント弁別閾値を中心に
- 片側中枢性聴覚障害例における両耳分離聴検査 : 競合ノイズによる検討
- 発達7(266〜274)(部門別研究発表題目・質疑応答・討論の概要)
- 電話両耳聴システムの臨床的効果
- 発達6(235〜243)(部門別研究発表題目・質疑応答・討論の概念)
- 発展途上国における子どもの聴覚障害の現状と課題 : 国際協力に求められる視座
- <原著>空間布置課題における成人聾者の手話表現
- 「聾」に関する社会学的研究の可能性と展望
- 多重音声の音像分離における語音識別について : 両耳間時間差による音像分離の検討
- emotionの中枢聴覚情報処理における両耳分離聴による大脳半球機能差について
- <資料>Auditory Extinctionの機序に関する文献的考察
- 聴覚障害児の時間順序識別時間閾
- 聴覚障害児・者の聴覚的時間情報処理
- 補聴器装用による域値の変動に関する臨床的研究 : 聴力の可逆的低下と使用補聴器の周波数レスポンスの関係を中心に
- 聴覚障害児の隠喩文理解における修辞性の影響--隠喩文の心理的印象評定に基づいて
- 音声障害者音声の音響的特徴
- 十度聴覚障害者における短文の弁別と追唱について
- 単語認知における統語的・意味的なプライミング効果 : 聴覚障害児と健聴児に関して
- <原著>高度・重度聴覚障害者のピッチ弁別およびメロディ弁別に及ぼすMIDIによる音色の影響 : 2事例による検討
- <原著>聴覚障害児の統語的なプライミング効果 : 格助詞「を」「が」について
- 聴覚障害者のメロディの知覚 : ショートピッチシークエンスの弁別実験
- 聴覚障害児の文の正誤判断に及ぼす統語情報と意味情報の役割
- <資料>重度聴覚障害児の歌唱におけるリズムとメロディーに関する一考察
- 〈原著〉 高度・重度聴覚障害者における音楽的な高さ構造の認知に関する事例的研究 : 単一音、和音、メロディの弁別実験と楽曲の印象評定から
- 発達6(238〜245)(部門別研究発表題目・質疑応答・討論の概要)
- 聴覚障害C1(聴覚障害,日本特殊教育学会第27回大会研究発表報告)
- 重度聴覚障害児における自己の発語による母音の受聴について
- 聴覚障害児における語音明瞭度、発音明瞭度並びに聴力レベルの相互関連性について
- 聴覚障害児における語音明瞭度、発音明瞭度並びに聴力レベルの相互関連性について
- 重度聴覚障害児の母音の発語における聴覚フィードバックについて
- 聴覚障害児・者のリズム知覚・表出に及ぼす刺激呈示条件の効果 : タッピング反応を指標として
- 聴覚障害児・者のリズム知覚・表出能力と日常生活での音楽聴取状況の関係
- 発達10(271〜276)(部門別研究発表題目・質疑応答・討論の概要)
- 〈資料〉 聴覚障害乳幼児における補聴効果の検証手順について : インサートイヤホンを使用したvisual reinforcement audiometryの応用
- 聴覚障害者の母音構音の音響的特徴 : 母音ホルマント周波数の変動値を指標として
- 感音難聴児の時間分割語音の識別
- 重度聴覚障害者の音声における第2ホルマント遷移
- 学習 1-2 聴覚障害児の単文処理における命題情報 : 助詞「と」に関して
- 聴覚障害者の歌唱における音声の音響的特徴
- 聴覚障害者の音声評価について
- 重度聴覚障害者音声のホルマントにみられる特徴
- <原著>擬音語の復唱による重度聴覚障害幼児の構音評価の試み : 補聴器装用児と人工内耳装用児における1年間の追跡
- PB105 聴覚障害児の歌とスピーチ : 基本周波数を指標として(障害,ポスター発表B)
- 一般聴取者が受聴する重度聴覚障害者の構音に関する一考察
- <原著>人工内耳と補聴器の併用による両耳聴 : 聴覚障害児1事例の聴取様態について
- <資料>連続音声による発語明瞭度と了解度の推定 : 西川はま子の音声資料から
- <資料>聴覚障害児のリズム知覚に関する文献的考察
- PG102 ヘレンケラー音声の声質
- 重度聴覚障害者の発語にみられる韻律的特徴
- 高度・重度聴覚障害者の母音/i/における鼻音化の音響的特徴
- 「聴覚障害者の音声に関する音響音声学的研究」(博士論文要旨・修士論文題目)
- 1141 聴覚障害者におけるVCV音節発語の持続時間について(コミュニケーション障害,障害4,口頭発表)
- 聴覚障害者におけるVCV音節発語の音響音声学的研究 : 音声環境と音響パラメーター
- 聴覚障害者における母音生成の音響音声学的研究
- 子どもの吃音を考える(3) : 聴覚的能力および言語能力の観点から(自主シンポジウム43,日本特殊教育学会第39回大会シンポジウム報告,実践研究特集号)
- 聴覚障害者における日本語母音のホルマント周波数の弁別閾値について : 第2ホルマント弁別閾値を中心に
- 326 聴覚障害者における連母音の音響的特徴について(聴音調整,発達16)
- 聴覚障害児の文法性判断における意味情報の役割
- 発達15
- 右大脳半球損傷2症例における両耳分離聴検査の応用