聾幼児における3次元物体の手話表現と描画表現

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概要

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本研究では、5・6歳の聾児4名に3次元物体について手話表現と描画表現を行わせ、その特徴を分析した。手話は3次元空間上、描画は2次元平面上で表現するという相違があるが、分析の結果、3次元物体をそのまま3次元空間上に表す手話表現においても、立体の単一面にのみに注目し、その形を指先で表す2次元的な表現がみられるなど、描画表現との共通点と若干の相違点がみられた。また、異なる面の違いをはっきり表すために上面と側面を分けて表現するというような、成人聾者にはみられない表現があった。このことから、成人聾者と同じような立体的な手話表現に至るまでの過程は、単に物のサイズや形を表すための手型と運動の獲得によって説明しうるものではなく、幼児特有の立体の捉らえ方に大きな影響を受けていることが示唆された。
日本特殊教育学会の論文
2000-06-30

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