ラット胎児および生後発育過程の幽門腺部粘膜における内分泌細胞の光学顕微鏡的および電子顕微鏡的研究

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16,18,20,22日齢胎児と生後1,5,10,20および30日齢のウィスター・今道ラットの幽門部粘膜を用い,内分泌細胞を光顕的および電顕的に観察し,次の成績を得た。1)光顕的に,18日齢胎児頃から胃小窩の形成が始まり,20日齢胎児において,胃小窩および幽門腺が分化し,粘膜固有層も明らかになった。PAS陽性細胞が20日齢胎児の幽門腺部粘膜上皮において,ABに陽性を示す細胞が1日齢ラットの幽門腺底部において認められた。2)光顕的に,1日齢ラットで初めて,MASSON法,SEVIER-MUNGER法,GRIMELIUS法およびDAVENPORT法に陽性を示す細胞が認められた。さらに,酵素抗体法によりG細胞は18日齢胎児において認められた。3)電顕的に,5日齢ラットにおいて,EC,G,A,D_1細胞の4種の内分泌細胞の幽門腺部粘膜において認められた。4)電顕的に,16日齢胎児においてNCE細胞が認められ,ECおよびG細胞は分化が早く,18日齢胎児において観察された。5)A細胞およびD_1細胞は,EC細胞およびG細胞に比べ分化が遅く,電顕的に,A細胞は1日齢ラットにおいて,D_1細胞は5日齢ラットにおいて認められた。6)内分泌細胞は,胎齢および生後日齢が進むに従って漸次増加を示し,30日齢ラットにおいては,成体とほぼ同程度の出現頻度に達した。すなわち,内分泌細胞の型別の出現頻度は,G細胞が最も高く,ついでEC細胞で,A細胞とD_1細胞は低かった。
帯広畜産大学の論文
1978-10-31

ラット胎児および生後発育過程の幽門腺部粘膜における内分泌細胞の光学顕微鏡的および電子顕微鏡的研究

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