北海道に発生している体表部無毛を主徴とする先天性ウシ奇形の調査研究
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概要
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1.北海道根室半島およびその近隣地域で,昭和39から50年度までの間,発毛不全を主徴とする先天性ウシ奇形,59例が観察された。2.奇形は,すべて4〜7月に受胎したウシの中から発生し,かつ,放置すると長期在胎になり,子ウシは分娩後生存不能であった。3.奇形は,肉眼的には発毛不全のほか,矮小肢,球節部の熊脚状,歯肉で被われた歯,下垂体の欠如あるいは形成不全,体格矮小,組織学的には,下垂体腺葉の形成不全,副腎における髄質の欠如と皮質三層の分化不明,および皮膚毛根の発育不全などの異常を呈していた。4.この奇形は放牧地に繁茂しているバイケイソソを妊娠牛が摂取したたために発生したものと疑われたので,4頭の妊娠初期のウシに乾燥したバイケイソウの茎および葉を14日間から74日間給与したが奇形は発生しなかった。
- 帯広畜産大学の論文
- 1977-11-25
著者
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小野 斉
帯広畜産大学家畜生産科学科肉畜増殖学教室
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田村 哲
帯広畜産大学家畜病理学教室
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佐藤 邦忠
帯広畜産大学 獣医
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佐藤 邦忠
帯広畜産大学獣医学科家畜臨床繁殖学教室
-
佐藤 邦忠
帯広畜産大学家畜臨床繁殖学教室
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三宅 勝
帯広畜産大学
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上田 晃
帯広畜産大学家畜病理学教室
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上田 晃
帯広畜産大学
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田村 哲
帯広畜産大学
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細川 和久
帯広畜産大学
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金子 五十男
根室市農業共済組合
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小野 斉
帯広畜産大
-
佐藤 邦忠
帯広畜産大学
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