乳牛の卵胞嚢腫に関する研究 : II.合成副腎皮質ホルモンの筋肉内注射による治療成績

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概要

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先に副腎皮質機能検査と血中性ステロイド濃度並びに血清蛋白分画の測定を行った112頭の卵胞嚢腫牛のうち,100頭に合成副腎皮質ホルモン10〜40mgを,また9頭にはHCG10,000MUを筋肉内注射し,卵巣の変化を観察した。その結果,合成副腎皮質ホルモンを平均1.9回筋注した100頭のうち,74頭は治療開始後平均71日で受胎したことから,本剤はHCG同様に卵胞嚢腫の治療に有効であることがわかった。さらに,その予後を治癒率(受胎頭数/治療頭数)および受胎までの日数で表わし,卵胞嚢腫の外部徴候別に比較してみると,無発情型が83.2%,51日と最も良好で,思牡狂および持続性発情型が73.3%,75日とこれにつぎ,不規則発情型では64.3%,84日と最も不良であった。このことから,卵胞嚢腫牛の予後と外部徴候の間には密接な関係があることが明らかにされた。
帯広畜産大学の論文
1975-10-10

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