テンペ製造菌Rhizopus oligosporusによる加水分解酵素の生産

概要

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Rhizopus oligosporusは、大豆発酵食品、テンペの主要な製造菌である。本菌による大豆の発酵過程における軟化に関わる繊維素分解酵素についての情報は少ない。R. oligosporusによる加水分解酵素の細胞外生産性が調べられた。R. oligosporus IFO 32002は、小麦フスマを唯一の炭素源とする固体培地において、セルラーゼ(CMCase, 1.7U/ml)、β-グルコシダーゼ(0.1U/ml)、キシラナーゼ(0.8U/ml)、アミラーゼ(3.9U/ml)、酸性プロテアーゼ(0.01U/ml)を生産した。β-キシロシダーゼとアルカリプロテアーゼはほとんど生産されなかった。CMCの生産は、他の酵素と比較して、培養の早い時期に最大に達した。CMCaseの生産は、酵母エキスの添加で1.5倍に、β-グルコシダーゼはペプトンによって3.1倍、キシラナーゼは硫酸アンモニウムによって1.4倍、アミラーゼは硫酸アンモニウムによって2.3倍に増加した。フスマと脱脂大豆粉末を含む培地で本菌を培養した場合に、酸性プロテアーゼの生産は4.7倍に増加した。
2004-03-31