高度障害保険金支払事例の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高度障害制度の特徴を明らかにするため,1994年度から1997年度までの3年間の高度傷害保険金支払事例4,791件を検討した。年齢別では,60歳以上が過半数を占めたが,各年齢群ごとの全死亡数に対する割合では,40・50代が高率で60歳以上は低率であった。これは高齢になるにつれ高度障害という段階を経なくなるためであろう。しかし,性別を加味すると,60歳以上の女性は3.2%と高率を示した。高度障害の原因は,脳血管疾患,交通災害,外傷の順で,死亡原因と大きな違いがみられた。それは,脳血管疾患にはいろいろの程度があるからと思われる。選択手段別では高度障害保険金支払指数は面接士扱の男性が103.8%ともっとも高かった。面接士の場合,40代までを対象としており,脳血管疾患の第一原因の高血圧症を選択しきれておらず今後に課題を残す。
- 日本保険医学会の論文
- 1998-12-15
著者
関連論文
- 心筋梗塞症例の予後調査 : 1枝病変を中心とした検討
- 経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行例の予後調査 : 1枝病変を中心とした検討
- 指と上腕の血圧差と他因子との関連
- 腕・指デジタル血圧計による測定結果の比較検討
- 医的危険選択の実務と責任開始期前発病不担保条項
- 嘱託医の診査内容と診査件数の分布について
- リビングニーズ特約専用診断書および主治医確認報告書の分析
- 遺伝子情報は特殊か?
- 査定支援システムについて
- 死亡率統計からみた体格・血圧・尿糖の関係
- 最近10年間の死亡率統計
- 血液検査と報状内容の検討
- 当社における条件体の金額死亡率
- フルクトサミンの危険選択における意義
- 1.健診結果に関する職員からの質問に関する調査(第1報)(ポスターセッション,第17回産業医・産業看護全国協議会,地方会・研究会記録)
- はじめに(海外における危険選択の現状と動向)
- 海外入院給付の現状(その2)
- 高度障害保険金支払事例の検討
- 尿糖とフルクトサミン値に関する検討
- 疾病入院給付後の予後調査
- 海外入院給付の現状
- 4.海外事情(II.基調報告,生前給付型保険と保険医学 : リビング・ニーズ特約をめぐる諸課題)
- 3.医学的情報交換制度について
- 遺伝子検査と生命保険
- 日本保険医学会第5次共同研究について
- 新しい心電計システムの考え方
- 死亡率統計からみた代用診査方式
- 平尾正治先生をしのぶ
- プロ・ラタ主義に関する欧州調査団に同行して
- 医的査定からみた生命保険
- 医的査定からみた生命保険(会長講演,第101回日本保険医学会定時総会,学会からのお知らせ,学会より)
- ICLAMベニス大会 : ビュローミーティングと座長経験
- 虚偽の内容の障害診断書作成・交付と損害賠償責任
- ヒステリー性人格障害とてんかん
- わが国における保険医学研究 : 今迄そして今後
- わが国における保険医学研究 : 今迄そして今後(会長講演,第100回日本保険医学会定時総会プログラム,学会からのお知らせ,学会より)
- 乳癌の責任開始期前発病
- 高度障害状態(失語症)の該当可否
- 支払査定における診断書の見方
- てんかんと突然死(裁判案件)
- 非喫煙者割引制度の導入について
- 4.支払査定における診断書の取扱い
- 血圧値別にみた疾病入院の給付率について
- 当社に於ける医学的要因の経年変化
- 嘱託医、面接士、健康管理証明書扱の地域別死亡指数について
- 診査時の血圧変動 : 複数回測定による実測値の変化について
- 新生児マス・スクリーニングと生命保険の危険分類
- 血圧値別にみた成人病入院給付率について
- 医学的選択から見た告知身長・体重の信頼性
- 最近10年間の早期死亡例の検討
- 保険医学からみた民間医療保険の課題
- 国際保険医学会議ビュローミーティング(パリ)
- 墜落死と精神障害
- 我々に求められているものは何か
- 学会誌第100巻発刊に際して
- 6.生命保険との係わり(II.基調報告,脳死・臓器移植と生命保険)
- I.はじめに(脳死・臓器移植と生命保険)