新生児マス・スクリーニングと生命保険の危険分類
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概要
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2002年4月に新聞各紙によって報道された,日本小児科学会の発表「出生時の遺伝情報による保険加入差別は存在するか?」に関して,生命保険の危険分類(危険選択)の立場から論考した。生保の危険分類の基礎たる,保険契約法・保険数理・保険医学について解説し,次いで筆者の私見を述べた。(1)新生児マス・スクリーニングは1977年から行われている,主に先天性代謝異常症の診断を目的とした血液検査であり,定期健康診断時の血液検査と同様に扱うべきである。(2)リスクを評価する生保の危険分類においては,リスクの原因が先天性か後天性か問わない。(3)新生児マス・スクリーニングの結果を告知しても,症状の有無・経過・年齢等によって契約成立している例がある。(4)議論を深めるために「遺伝子診断」「遺伝情報」といった用語を明確に定義すべきである。
- 2002-09-17
著者
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