ラット胃表層粘液細胞単離法の確立と単離細胞における粘液糖タンパク質合成の検討

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概要

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ラット胃粘膜から表層粘液細胞を単離する方法を確立し,細胞レベルで粘液動態解明を可能にすることを目的に検討した。その結果,ラット胃粘膜を2% N-acetylcysteine, 1mM ethylenediaminetetraacetic acid処理後,表層粘膜層を剥離し,pipetting, Elutriator, Percoll密度勾配遠心により細胞を分離・精製し,約3.0×10^5/ラットのほぼ単一の粘液細胞を得た。これらの細胞は,少なくとも72時間迄粘液糖タンパク質を経時的に生合成した。一方,この単離細胞を使用し,粘液糖タンパク質生合成に対するヒスタミンの影響を調べたところ,ヒスタミン10^<-7>〜10^<-5>Mで濃度依存的に糖タンパク質生合成活性の亢進がみられた。以上の結果より,今回確立した方法で単離した表層細胞は粘液産生細胞であり,粘液動態を細胞レベルで解明するために有効であると結論された。
北里大学の論文
1994-12-31

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