精製カエル胃ムチンと抗ラット胃ムチンモノクローナル抗体との反応性
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概要
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胃粘液産生細胞は,ムチン(粘液糖蛋白質)を合成分泌し粘膜表面をゲル状に覆っている。本研究ではムチンを食用ガエル胃粘膜及び粘液ゲル層から精製し,その生化学的性状を探求すると共に当研究室で開発された抗ラット胃ムチンモノクローナル抗体(MAb)との反応性を検討した。糖組成,アミノ酸組成の検討よりカエル胃ムチンは典型的なムチン型糖蛋白質と考えられる結果を得たが,N-アセテルガラクトサミン(GalNAc)を10.としたときの糖組成の比較では糖鎖が全体的に短いか,または蛋白との結合部位以外にGalNAcを結合した糖鎖が含まれている可能性が示唆された。ELISA を用いたMAbとの反応では,晴乳類胃腺粘液に特異的なHIK1083とのみ陽性を示した。したがって,カエル胃ムチンは典型的なムチン型糖蛋白質であるが,系統発生的・機能的な分化の過程で保持されていたのはHIK1083と反応する糖鎖のみと考えられた。
- 北里大学の論文
- 1996-06-30
著者
-
栗原 誠
関東化学・伊勢原研
-
堀田 恭子
北里大学
-
石原 和彦
北里大学医療衛生学部病態生化学
-
内藤 正規
北里大学医学部外科学
-
石原 和彦
北里大学大学院医療系研究科生体制御生化学
-
石原 和彦
北里大学医学部・化学
-
内藤 正規
北里大学医学部
-
堀田 恭子
北里大学医学部・生化学
-
岩本 和久
北里大学医学部
-
栗原 誠
関東化学伊勢原研
-
栗原 誠
神奈川工科大学応用バイオ科学部応用バイオ学科
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