美術・工芸教育に適したプログラミング言語

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情報社会が急速に発展し, 計算機や大容量ネットワークインフラが一般にも普及した近年では, 美術・工芸の分野においても, 計算機やネットワークを積極的に作品に取り込んだものが増えている.その利用方法も, これまではアプリケーションを使い, 作品を作る道具として計算機を利用するという形態が主であったが, 近年では計算機あるいはネットワーク自体を表現の場とした作品も数多くみられるようになった.そのような状況の中で, 美術・工芸教育においても計算機の仕組みを理解することが重要なこととなりつつある.その学習の手段として, 美術・工芸教育でもプログラミングの体験を通して計算機の働きについて理解する方法がとられることが多いが, その学習を行うための環境は十分ではなかった.これまで教育用として使われてきた言語では, 美術・工芸教育に必要な表現性にはやや欠けるものがあり, 学習者の思う表現を行うことができず興味をひきつけることが難しいという問題があった.またデザイナーやアーティストが使うために開発された言語では, 表現性と記述の簡潔さが重視され, 計算機の仕組みを理解することにはつながりにくいという問題があった.汎用言語を用いた場合には言語自体の習得の難しさからなかなか計算機の理解までたどり着かないという問題があった.本発表では, 美術・工芸教育の中での利用に適したプログラミング言語の要件を検討し, それに適したプログラミング言語を開発することを目標として, そのためのサーベイと, 開発している言語について述べる.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-02-15

美術・工芸教育に適したプログラミング言語

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