事例ベース推論を用いた学習支援機構について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
一般的な学習システムはあらかじめ難易度の付いた教材や問題の中から学習者の知識状態や能力に応じて選んだものを提示する. しかし,同一問題であっても異なる学習者から見た場合, あるいは異なる学習段階で見た場合には, 難易度が異なるように見えると我々は考える. 本論文では, 事例ベース推論を用いて学習者の知識状態に対応する問題難易度を動的に算出する出題支援機能と学習者の正誤を予測する解答支援機能で構成される学習支援機構について提案する. 本機構は学習者知識モデルをもとに各問題ごとの知識状態を抽出し事例べース検索を行い, すべての未学習問題を正答確率の高い順に動的に序列化する. 正答確率の高い問題は難易度が低い, 逆に正答確率の低い問題は難易度が高い. 教授方略は学習状態をもとに適切な難易度の問題を選択し学習者に提示する. また, 学習者の解答履歴から正答事例と誤答事例のデータベースを構築し, 学習者の知識状態をもとに解答の正誤予測を行う. 予測結果に従って支援メッセージの提示および探索学習のキーワードリストを学習者の理解度順での提示により問題の解答支援を行う.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-04-25
著者
-
松本 哲也
学習情報通信システム研究所
-
郭 斑
学習情報通信システム研究所
-
古城 則道
学習情報通信システム研究所
-
郭 斑
(株) 学習情報通信システム研究所第4研究室
-
松本 哲也
(株) 学習情報通信システム研究所第4研究室
-
古城 則道
(株) 学習情報通信システム研究所第4研究室
関連論文
- 演習型学習支援環境SEBLEの評価 (3)
- 学習環境SEBLEの設計と教育理論の具現化
- 演習型学習支援環境SEBLEについて
- 演習型学習支援環境SEBLEの評価(2)
- キーワード関連構造マップの構成
- 認知モデルを用いた距離差推論による学習支援 : 演習型学習環境システムの構築における推論方法の改善
- 演習型学習支援環境SEBLEの構築
- 知的学習システムにおける「行って,帰って,また行って」の実施方略について
- 問題駆動型学習システム構成の教育理論
- 問題駆動型システムと学習者モデル
- 問題駆動型学習システム機構の構成
- 問題駆動型CAI構築の基本コンセプト
- 学習状態に応じた支援環境の構成
- 問題駆動型学習システムの試作
- キーワードによる学習構造の生成(2)
- 問題駆動型CAIにおける認知プロセスの記述
- キーワードによる学習構造の生成(1)
- 自己組織化手法を用いた情報のフィルタリング
- 情報探索支援システムの構築(1) : 自己組織化手法を用いた情報の組織化
- 情報検索におけるユーザモデルとその利用
- 文書自動分類アルゴリズムの検討
- 分類例からの分類視点の学習機構
- 情報探索支援システムの構築(2) : 文書自動分類アルゴリズムの検討
- 自己組織化手法を用いた情報の組織化とユーザ適応機構
- 文書自動分類のための分類視点の学習機構
- 分類視点の学習機構を持つ情報自動分類システム
- 自由探索型学習システムの学習者モデル構築と利用
- 文書の組織化手法を用いた学習者モデル構築への一考案
- 文書の意味空間へのマッピング
- 情報検索における文書集合の組織化について
- 自由探索訓型CAIの学習者モデル
- 事例ベース推論を用いた学習支援機構について
- 事例ベース推論を用いた学習支援機構について
- ニューラルネットワークを用いた学習支援方略の決定機構
- CAIにおける多肢選択法問題の作成について
- CAIにおける環境教育教材・課題の作成
- 知的CAIシステムの問題自動生成について
- 学習者特性の把握についての考察(1)
- 個別適応問題の生成法
- 学習課題における誤りの型の付与の考察