ラディオシティ法のための高速並列演算手法

概要

論文の詳細を見る
CGの分野で多用されているラディオシティ法は、光の相互反射の計算により現実感の高い画像を生成することができる。しかしその反面、このアルゴリズムは莫大な計算量を必要とするため、多大な計算時間を必要とする。リアルタイムでの画像生成が必要とされている現在、この計算時間がさまざまな分野での実用化に対してネックとなっている。近年、これに対してラデイオシティ法の計算を高速に行なう技術が開発されている。その中でも並列処理による高速化が並列コンピュータの開発とともに注目され、さまざまな並列処理の技法が研究開発されている。具体的な並列手法としては、フォームファクタの計算部分の並列化や、ラディオシティエネルギーの放出、直接光の独立性に着目したものなどがある。またこれらの並列手法を採り入れた専用プロセッサも開発されている。本研究では漸進法というラディオシティ方程式の解法を、並列に処理する手法、アルゴリズムについて提案する。なお本研究では富士通(株)の並列計算機AP1000を用いてその効果を調べた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20