ネギ黒渋病に関する研究 : I.本病の発生状況と病原菌の生理
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概要
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堀による命名以後, アナモルフの記載等に疑問を残したまま放置されてきたネギ黒渋病について研究し, 以下のような事実を明らかにした。(1) 群馬県下仁田町で, 多年にわたり自家採種と連作が繰り返されてきた同町特産の下仁田ネギに, 本病が毎年激しく発生することが認められた。(2) 本病の発生は下仁田町を含む関東北部,東北,北海道地域で多く認められ, 関東南部および関東以西の地域ではまれにしか認められなかった。(3) 培養菌叢片およびほ場病斑の成熟子のう胞子を用いて行った接種実験において, いずれも自然発病と同様に病徴を再現した。(4) 観察されたすべての自然発病および人工接種病斑においてテレオモルフは形成されたが, アナモルフは全く認められなかった。(5) 本病菌の培地上の生育適温は約20℃, 子のうの成熟適温は20〜25℃, 子のう胞子の発芽管伸長の適温は20〜25℃であり, 生育とpHの関係はpH4〜9で生育し, 6〜9で最も良かった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1998-02-25
著者
-
酒井 宏
群馬県園芸試験場
-
小林 享夫
東京農業大学国際農業開発学科
-
小林 享夫
東京農業大学国際食料情報学部
-
小林 享夫
東京農大開発
-
酒井 宏
群馬県庁
-
岸 國平
東京都立立川短期大学
-
古川 聡子
首都大生命
-
白石 俊昌
群馬県庁
-
白石 俊昌
群馬県園芸試験場
-
古川 聡子
東京都立立川短期大学
-
田中 一嘉
東京農業大学国際農業開発学科
-
岸 国平
農技協
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