(46)Neonectria castaneicolaによるシラベとウリカエデのがんしゅ性病害
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概要
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1990年群馬県榛東村のシラベと,1995年神奈川県鎌倉市大船のウリカエデにNectria属菌(広義)と思われるがんしゅ症状を呈する胴枯性病害が発生した.それぞれの単子のう胞子分離菌株にはCylindro-carpon属世代の形成を確認,のちに完熟子のう殻も形成した.このNectria属菌は,赤色の子のう殻,子のう内に2細胞で条線があり大きさ17-20×7.5-11μmである4個の子のう胞子を形成し,楕円形の小分生子と円柱形で基脚のない最大95×10μmの大型分生子および厚膜胞子を形成する.これらの形態は,クリ幹枯病菌として記載されたN.castaneicola(山本和太郎ら,1958)と一致した.単子のう胞子分離株を用いた接種試験では,シラベとウリカエデ共に病徴が再現され,のちに接種菌が再分離された.本菌は,Rossmanら(1999)により細分化されたNeonectria属に該当する.検討の結果,上記の種を転属してN.castaneicolaとし,シラベには新病名ネクトリアがんしゅ病(英名:Nectria Canker)を,ウリカエデにはがんしゅ病(英名:Canker)の病原追加を登録したい.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
小林 享夫
東京農業大学国際農業開発学科
-
夏秋 啓子
東京農大国際
-
廣岡 裕吏
アメリカ合衆国
-
小林 享夫
東京農大国際
-
廣岡 裕吏
東京農大国際
-
廣岡 裕吏
東京農業大学国際農業開発学科:(現)独立行政法人農業生物資源研究所基盤研究領域ジーンバンク
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部熱帯作物保護学研究室
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