赤衣病菌(Erythricium salmonicolor)担子胞子の人工形成
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概要
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熱帯地域の広葉樹の重要病害である赤衣病は、わが国でも発生が認められ、その生活環は担子胞子形成期間が短いものの、春から夏の短期間のうちに蔓延し、多大な被害をもたらす。そのため早急な防除法確立のため胞子を人工的に形成させ、各種実験に役立てることが望まれた。 Rhizoctonia属菌の完全世代形成法として開発された生越(1976)の土壌法を参考として、赤衣病菌の担子胞子を多量に形成させるための最適条件を調べた。その結果、イチョウ分離菌株を用い、酵母エキス0.25, 0.5, 0.75%加用PYDA培地上で培養した後、菌叢を滅菌残さ混在団粒土で被覆し、蒸留水を常に飽和する程度に与え、シャーレの蓋をせずに散光下23-25℃で培養した場合、短期間で多量の担子胞子を得られることが明らかになった。
- 樹木医学会の論文
- 1999-09-30
著者
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